開発者向けAPIまとめ:ONLYOFFICE Docs 9.1 & DocSpace 3.5

2025年10月29日著者:Denis

ONLYOFFICEエコシステムの最新APIまとめへようこそ。ONLYOFFICE Docs 9.1とDocSpace 3.5のリリースにより、開発者により多くのコントロール、柔軟性、効率性を提供する強力な新機能と拡張が数多く導入されました。

この記事では、Docsにおける新しいフォーマット対応やカスタマイズオプションから、DocSpaceのSDKにおける重要な改善点まで、主要なアップデートを順に紹介します。これらの新バージョンがあなたの開発プロジェクトにもたらす価値を一緒に見ていきましょう。

API roundup for developers: ONLYOFFICE Docs 9.1 and DocSpace 3.5

ONLYOFFICE Docs 9.1のアップデート

バージョン9.1のONLYOFFICE Docsでは、さまざまなAPIの改善が行われています。

新しいフォーマット対応と変換

ドキュメント互換性を広げるために、新しい形式のサポートと変換機能を拡張しました:

カスタマイズ

エディタの外観と操作性をより自由にコントロールできるようになりました。エディタテーマを定義するeditorConfig.customization.uithemeパラメータがモバイルエディタにも対応し、すべてのプラットフォームで一貫したビジュアル体験を実現できます。

また、カスタムロゴのヘッダー表示に使用する画像のサイズ要件も更新されました。editorConfig.customization.logo.imageに300×20ピクセルの画像を使用できるようになりました。

const config = {  
   editorConfig: {    
     customization: {
      logo: {        
      image: "https://example.com/logo.png",
      ....
      uiTheme: "theme-dark", ...

WOPI連携

Web Application Open Platform Interface(WOPI)を使用している方のために、CheckFileInfo操作にUserCanOnlyCommentプロパティを追加しました。このブール値プロパティを使うことで、ユーザーがコメントのみ可能な権限を持つよう指定できます。

さらにエラーハンドリングも改善されました。WOPI経由でドキュメントをロックできない場合、ビューアモードで開き適切なエラーメッセージを表示するようになり、ユーザー体験がよりスムーズになります。

プラグイン用の新しいメソッド

スプレッドシートおよびプレゼンテーション用APIにRemoveOleObjectメソッドを追加しました(スプレッドシート用 / スライド用)。これにより、内部IDを使用してワークブックやプレゼンテーションからOLEオブジェクトをプログラム的に削除でき、埋め込みコンテンツの制御が強化されます。

expression.RemoveOleObject(internalId);

Office API

バージョン9.1ではOffice JavaScript APIに多くの新しいメソッドが追加されました。特にスプレッドシートにおけるプログラム的な文書操作の可能性が大幅に拡張されています。主な拡張分野は以下の通りです:

  • 条件付き書式:平均値以上、カラースケール、データバー、アイコンセット、上位10件、一意の値などのルール管理用メソッド群。
  • ジオメトリとパス:図形や描画を細かく制御できる新しいジオメトリおよびパス関連メソッド。
  • カスタムXML:ドキュメント内のカスタムXMLパーツを操作するメソッド。
  • オブジェクトとプロパティ管理:ドキュメントプロパティを管理するための変換メソッドおよびツール。
  • 高度なオブジェクト制御:セクション、ワークブック、ピボットテーブル、範囲、プレゼンテーション操作の強化。

新メソッドの完全一覧はこちら

SDKと統合サンプルの更新

これらのアップデートをサポートするために、Docs 9.1対応のJava SDKをリリースしました。新しいプレゼンテーション→TXT変換およびHTMLフォーマット処理に対応しています。

また、エディタ接続用のテストサンプルも更新され、Docs v9.1のフォーマットサポートを示すNode.jsサンプルも追加されました。GitHubで確認

ONLYOFFICE DocSpace 3.5のアップデート

DocSpace 3.5では、開発者を強化するためのさまざまな改善が行われました。SDKの改善やBackend APIの更新が含まれます。

DocSpace Plugins SDK 2.0.0

新しいPlugins SDKでは、セキュリティとモーダルダイアログ機能を改善するための主要な変更が導入されました。

  • ファイルセキュリティの強化:ファイルセキュリティ設定を独立したFilesSecurity列挙型に移動し、整理と明確化を図りました。IFileItemインターフェースにはfileSecurityおよびsecurityプロパティが追加されています。
  • モーダルダイアログの改善:withoutBodyPaddingおよびwithoutHeaderMarginプロパティを使用して、外観をより細かく制御できます。また、動的更新用にupdateCreateDialogModalアクションを追加しました。
  • スマートな作成ダイアログ:ICreateDialogインターフェースが拡張され、isAutoFocusOnErrorerrorTextonErroronChangeisCloseAfterCreateisCreateDisabledなどの新プロパティが追加され、ユーザー操作やバリデーションの制御がより細かく行えるようになりました。

SDK 2.0.0に基づいた更新済みシステムプラグインもDocSpace内で利用可能です:

  • draw.io
  • Markdown
  • PDF Converter
  • Speech-to-Text

更新されたDocSpace v3.5 API SDK

DocSpace 3.5リリースに合わせて、複数言語向けのAPI SDKを更新しました。これらのSDKは、DocSpace APIと連携してファイル、ユーザー、ルームをプログラム的に管理するための便利な手段を提供します。

更新されたSDKは以下で利用可能です。

  • TypeScript@onlyoffice/docspace-api-sdk(npm)
  • C#DocSpace.API.SDK(NuGet)
  • Pythondocspace-api-sdk(PyPI)

今すぐ開発を始めましょう

今回のONLYOFFICE DocsおよびDocSpaceのアップデートにより、開発者はより豊富で強力なツールキットを手に入れました。エディタのAPI制御とカスタマイズ性が向上し、DocSpaceプラグインSDKが強化されたことで、より統合的で高機能なソリューションを構築できます。

更新されたドキュメントを確認し、最新SDKをダウンロードして、これらの新機能をプロジェクトに実装してください。あなたがどんな革新的なソリューションを生み出すか楽しみにしています!

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