ODGファイルとは?
ダイアグラム、技術図面、または構造化されたイラストを扱う際に、.odg拡張子のファイルに遭遇することがあります。本記事では、ODGファイルとは何か、その仕組み、一般的な用途、簡単に開く方法をご紹介します。
技術的背景
ODGフォーマットは、OpenDocument Format (ODF)標準の一部であるOpenDocument Graphicsフォーマットに基づいています。ODFはOASIS(Organization for the Advancement of Structured Information Standards)が開発したオープン標準で、ISO/IEC 26300の認定を受けており、長期的なアクセス性と相互運用性を保証します。
OpenDocumentファイルはZIP形式で圧縮されたアーカイブとして保存され、その内部に複数のXMLファイルを含みます。主な構成要素は以下の通りです。
- content.xml: 実際のグラフィック要素と図形が格納されています。
- styles.xml: グラフィックスタイルの情報が含まれています。
- meta.xml: 作成者や作成日時などのメタデータが含まれています。
- manifest.xml: アーカイブに含まれるすべてのファイルとメディアをリスト化しています。
ベクターグラフィックス vs ラスタグラフィックス

画像出典:tellyourtale.com
ベクターグラフィックスは、線や曲線、ポリゴンなどの数学的な図形で画像を表現します。一方、ラスタグラフィックスはピクセルの格子で画像を表現します。その結果、ベクターは拡大縮小しても品質が劣化せず、ファイルサイズが小さく、個々の要素を簡単に編集できます。
ベクターグラフィックス
- 数式を使って画像を表現します
- 拡大しても画質が劣化しません
- ファイルサイズが小さくなります
- 個々の要素を簡単に編集できます
ラスタグラフィックス
- ピクセルの格子で構成されます
- 拡大すると画質が低下します
- 高解像度ではファイルサイズが大きくなります
- 編集すると歪みや品質低下が起こりやすいです
ODGファイルの用途
ODGファイルはオープン標準かつ編集しやすいため、多くの業界で利用されています。ビジネスでは、プロセス図、ワークフロー図、組織図などの作成に使われ、チーム間のコミュニケーションと計画を効率化します。エンジニアリングでは、回路図や機械設計図など、正確かつ修正しやすい技術図面の作成に役立ちます。
教育の現場では、概念マップや科学図の作成に使われ、複雑な内容を視覚的にわかりやすくします。ソフトウェア開発では、UML図やデータフロー図、アーキテクチャ図でシステムを可視化し、共同作業を促進します。
マーケティングやデザインでは、モックアップやワイヤーフレーム、ブランド要素の作成に使われ、ベクター形式によりデザインが鮮明に保たれ、プラットフォーム間での共有も容易です。
ODGファイルを使用するメリット
- オープンで標準化されている:ベンダーロックインがありません。
- 編集可能かつモジュール化されている:簡単に編集・解析できます。
- コラボレーションに適している:共同作業ツールと組み合わせると効率的です。
- クロスプラットフォーム対応:Windows、macOS、Linuxで開くことができます。
- 相互運用性が高い:さまざまなオープンソースや商用ソフトウェアでサポートされています。
ODGファイルの開き方
ODGファイルを開くには、このフォーマットをサポートする専用ツールやオンラインビューアが必要です。モダンで安全、かつコラボレーションに優れた環境をお探しなら、ONLYOFFICE Docsがお勧めです。
ONLYOFFICEでのODGファイルの開き方
エディターや接続ストレージ上のODGファイルをダブルクリックするだけで、完全なレイアウトとベクターグラフィック対応の状態で開くことができます。
ONLYOFFICEを使ってODGファイルを簡単に開く方法
ODGファイルを簡単に開くには、無料のONLYOFFICE DocSpaceアカウントを作成してオンラインで利用するか、Windows/Linux/macOS向けの無料デスクトップアプリをダウンロードしてオフラインで利用できます。
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